前回までは電力会社の見直しや、クーラーのつけっぱなし節約、扇風機との併用などで節約方法を記載しましたが、今回はもうちょっと掘り下げてワット数で計算し、数値化して考えてみましょう。具体的な料金がわかれば、もっと節約に意識が向くはずです!
電気代を見て、「こんなに使ってるはずがない」と思ったことはありませんか?
ここでは1W(ワット)でどれほどの電気料になるのか、1Wで何ができるのかを紹介いたしますので節約に役立ててくださいね!「何を」「どれくらい」使っているのかを把握しましょう!
1Wの電気料金はどれくらい?
「そもそも1Wってどれくらいのものなの?」と思った方もいるはず。1V(ボルト)がどれくらいの強さとか、1A(アンペア)がどれほどのものなのか。ボルトやアンペアはなんとなく想像はつくかもしれませんが、ワットはどうでしょう?
・消費電力が1Wで出来ること
スマホなどで音楽再生するとき、1Wでは3秒聞けます。(ちなみにスマホの充電は10W位必要)スタンドタイプのライト(LED)なら1Wでも点灯するものがあります。
水なら1ccの水を1秒間に0.24度上げることができます。いよいよ何を言っているのかわからなくなってきましたね。
では趣向を変えて「1Wあたりの料金」を計算しましょう。
電気代は27円/kWh(税込み)とします。これは新電力料金の目安単価になります。
まず、1kWh=1,000Whなので
1W÷1000×1h×27円=0.027円
が1Wを1時間使った時の電気代になります。これを先ほどの例に当てはめると、スマホの充電に10Wが必要なので1時間充電した場合・・・
0.027(円)×10(W)×1(h)=0.27
となり、簡単に言うとスマホを1時間充電すると0.27円かかる、ということになります。
家電の消費電力を知りましょう
もう少し取っつきやすい例をあげましょう。
皆さんはコンビニやスーパー、電気屋さんで「電球」を見たことがあると思います。そこに「40W」や「60W」と記載されていませんでしたか?
この電球を一日6時間、それを1か月利用したと考えると…
0.027(円)×40(W)×6(h)×30(日)=194.4(円)
となります。これが一人暮らしなら1部屋、二人暮らしなら2部屋3部屋と考えると…
こう見ると一日当たりの部屋ごとの電気料金も計算できますね。ただ毎回電気代を計算するのも数字的に面倒くさいですよね。
なので、10W1時間をひと月とすると…
0.027(円)×10(W)×1(h)×30(日)=8.1(円)
となります。これだけでも覚えておけば計算しやすいですね。
では次に、「何が」「どれだけ」「W数を」使うのか見ていきましょう。
どうですか?意外に使わなかったり、意外に使うものでしょう?
よく使う家電製品をリストアップし、そのワット数を平均化すれば…その月のおおよその電気料金も見えてきます。ただ、一人暮らしの場合だとそこまでやるのも…となりますし、二人暮らしであれば「細かすぎる」と言われるかもしれません。
なので、「よく使う」「W数の大きい」「節約できそうな家電」に絞ればどうでしょう。
ではどうやって節約するのか
上記の表で言えば、”掃除機”などどうでしょう?
こればっかりは使わないわけにはいきませんからね。では“乾拭きしてから”掃除機をかけた方が効率がいいのを知っていましたか?壁際などは布などで拭いてからであれば時間を短縮できます。
また、何度も往復させるよりゆっくりかけた方が吸い取れるのを知っていますか?通販番組などでよく見ますよね。
そんな努力の甲斐あって、掃除機の時間を10分減らせたとしましょう。
60分の6分の1なので
27(円)÷6=4.5円 となり、月単位だと
4.5(円)×30(日)=135円
となります。「月間でジュース代くらいの節約にしかならないのか」と思いましたか?
では同じ消費量のエアコンなら…どれくらい時間を削れますか?寒さを重ね着で我慢し、暑さを扇風機で30分しのいだとしましょう。扇風機の料金は上記の表から算出して
(135(円)×3)-(40.5(円)÷2)=385円(端数切捨て)
さぁ、月間ですでに500円以上の節約になりましたよ?ちなみに一人暮らしのひと月の電気料金は平均で3500円程。
二人暮らしだと平均で7500円位だそうです。ですが、節約に気を使いすぎて体調を崩してしまったり、生活のリズムが狂ってしまったりでは本末転倒。できる範囲で節約しましょう。
オール電化の場合はどうなるのか
そもそもオール電化のお宅の場合、莫大な工事費がかかったと思います。エコキュートなどの設備を導入した場合、100万円近くかかるそうです。
「その工事費の元が取れるのはどれほど節約すればいいんだ」となると思いますが、ガスの事を考えなくていい分少しは楽になるかと思います。節約はそもそも年単位で考えることが多いので、実感が湧くまで時間がかかるかもしれませんね。
ただ、オール電化であれば尚更電気料金は高く感じるはず。節約に向けた第一歩は「節約しなきゃ」という気持ちですからね。
まとめ
- 1Wで出来ることはほぼない
- 10Wを1時間、ひと月で8.1円
- W数の大きい家電程節約意識を
今回は電気消費量を数値化し、視覚的にわかるように紹介しました。
これを見て、「結構使ってたかも」「あれなら節約できそう」と思ったら実践してみてくださいね!